ロシアがじわり仮想通貨に進出中?

ちょっと離れているうちに、ビットコインは52万円突破していたりネム(NEM)が35円台に上がっていたりと流れが早すぎて息切れ起こしてます。今日の気になったニュースはこちら(・ω・)ノ

ロシア最大の証券取引所であるモスクワ証券取引所が、仮想通貨取引を扱う準備中。これは結構凄いことだと思います。というのも、数年前のロシアは仮想通貨…特にビットコインに対して厳しい姿勢を取っていたことで話題になっていました。

 厳しかったロシアの仮想通貨事情

「ビットコインなど、急速に利用が広がった仮想通貨やそれを使った資金決済を、個人や合法的な組織は使用してはならない」とし、法律はルーブルを唯一の公式通貨と定めており、それ以外の物を使うのは違法と表明した。

出典:http://jp.reuters.com/article/l3n0le0q3-russia-bitcoin-idJPTYEA1900720140210

2014年のロシア検察総長室の発表より。検察がこのように発表した=仮想通貨関連の事件は容赦なく起訴するよと発言したようなものです。

さらには2015年、法律的にビットコインを規制させる動きも。

ロシアにおける暗号通貨禁止法案に関わる論争が行われ、2015年8月に確定することが有力であると報じられた。暗号通貨禁止法案とは、プログラムによって発行される暗号通貨を「マネーサロゲート(通貨を代替するもの)」であるとし、暗号通貨の利用幇助、促進、利用、開発、運用することに関し罰金を科すという内容だ。

出典:http://btcnews.jp/propose-ban-bitcoin-in-russian-will-be-passed-in-august/

このようにロシアはビットコインや仮想通貨に対して否定的でした。ただ、この頃プーチン大統領が仮想通貨について言及し中立的な発言をしたことからロシアのビットコインや仮想通貨に対する考えが緩和されていくのではないかと言われるように。

急速に突き進むロシア

そして2017年に入ってからロシアは仮想通貨への参入が急加速。

次世代のマイニング機器を研究開発するためのプロジェクト費用を集めるため、ロシアのマイニングファームがICOを開始したというニュース。このプロジェクトは政府公認の上いずれマイニング事業で圧倒的な中国シェアを覆すかもしれないという。

翌日には、VEB(ロシア国営開発銀行)イーサリアム財団が協力してブロックチェーンの研究センターを支援するニュース。ブロックチェーンの研究と発展の場を政府が提供して、教育プログラムや技術開発にイーサリアム財団が携わっていくようです。ここで得られたブロックチェーン技術を行政や金融に活かすことで将来的にブロックチェーンの技術面でも主導権を握ってくるのでしょうか(・ω・)

そして、ロシアの第一副首相が独自の仮想通貨発行に対してかなりポジティブな発言も。数年前では考えられない…!ロシアでは過去にビットルーブルという仮想通貨が誕生予定と囁かれていましたが政府の圧力や法規制によっていつの間に姿を消していました…実は水面下でその時を待っているのかもしれませんね?

 今年に入って物凄い勢いで仮想通貨に入り込んだロシア。

これからの動きに要注目ですね(・ω・)ノ

ブラジル政府が個人認証にイーサリアムを使う?

今日は海外からニュースが飛び込んで来ました。

www.ethnews.com

ブラジルの計画省(Ministry of Planning)が、uPortを使って公的文書とIDを承認するためのPoCに成功したという内容みたいです。だがしかしこの一文だけだと『どういうこと?』状態なので、ちょっと砕いていきたいと思います(・ω・)ノ

 

 

uPortとは?

まず、記事によると【Google翻訳使用】

省庁、文書をアップロードして署名を承認するために、uPortのEthereumブロックチェーン活用する可能性を検証しました。全般的にパイロットは、IDアプリケーションの使用により、公的機関に承認と署名のための合理化されたシステムへのアクセスを提供できることを示した。 

 ※ここでのパイロット(pilot)というのは、社会実験・試験的なプログラムというのを表しているようです。

このuPortと呼ばれるものがカギになっているみたいですね(・ω・)

 

uPortはConsensus Systems社が開発を進めるイーサリアムのブロックチェーン技術をベースにしたIDシステム。アイデンティティブロックチェーンに書きこむことによってWeb上で個人認証を行えるので様々なサービスやウォレットに自分を紐づけてそれらを管理出来るということらしいです。

www.uport.me

 通常、インターネット上で買い物したりFacebookなど個人を示すサービスを利用したい時には氏名・生年月日・住所などの個人情報を事前に登録しなければ使えません。

個人情報を持っているのは自分でも、インターネットで自分の個人情報が保存されるのはどこかのサーバー。そのサーバーが攻撃されて個人情報が流出してしまったり、知らないうちに個人情報が売買されている…なんて可能性も十分ありますよね。

 

uPortは自分の個人情報を完全に自己管理するということで、uPortを使えば個人情報を託すことなく様々なサービスや場面で個人の認証が可能になる…ということになるのでしょうか(・ω・)

 

 

何が凄いのか?

uPortは一旦置いて、PoCに成功ということでPoCは何なのでしょう…?

POC

 【 Proof Of Concept 】 概念実証

POCとは、新しい概念や理論、原理などが実現可能であることを示すための簡易な試行。一通り全体を作り上げる試作(プロトタイプ)の前段階で、要となる新しいアイデアなどの実現可能性のみを示すために行われる、不完全あるいは部分的なデモンストレーションなどを意味する。

 出典:http://e-words.jp/w/POC.html

 ざっくり捉えると

uPortで公的文書とID承認のデモンストレーションに成功したよ!

と言っているのですね。

 

ここで何が凄いのか

①ブラジルの政府がブロックチェーン技術を使った初の!PoC実施

②国を挙げて積極的にブロックチェーン技術を取り入れようとしている

③PoCの成功によってuPortの実用性・活用性の広がりに一歩前進

という点だと思います。 ブラジル政府は、今後重要な公証文書の承認作業にブロックチェーン技術を活用したいようです。そのブロックチェーン技術がuPortになるようですね。

 再び記事より【Google翻訳使用】

ブラジルのような革新的かつ先見的な政府がブロックチェーンの力を活用してリードしてくれたことを嬉しく思っています。分権化されたアイデンティティは、政府と市民の間のより強い信頼関係を構築するのに役立ちます。

このPoCは、公的に登録されたアイデンティティが、イーサリアムの強力な多様性を示す民間の政府のブロックチェーンとどのように連携できるかを示すため、特に重要です。最終的にはこれにより、計画省は市民にソフトウェアとサービスをより安全かつプライベートかつ効率的に利用できるようにし、ユーザーを自分のアイデンティティを管理することができます。

 

 

このニュースによって初めてuPortの存在を知りました…(・ω・)

調べたらまさかのビットコインニュースにも載っていました。

(uPortのアプリに関する情報みたいです)仮想通貨からの技術が国や未来のシステムを大きく変えつつある、改めて凄い。そしてこんなニュースが日々ほいほい飛び込んでくる仮想通貨界隈…やっぱり凄い。

これからも色んな仮想通貨のあれこれを見守っていきたいですね(・ω・)ノ

イーサリアムについて

ビットコインの次に人気が高い仮想通貨と言えばイーサリアム!

イーサリアムは現在ビットコインに次いで時価総額第2位の通貨であり、仮想通貨2.0世代の代表通貨でもあります。今日はそんなイーサリアムについて纏めていきたいと思います。

www.ethereum.org

 

 

イーサリアムとは?

イーサリアム(Ethereum)は2013年にVitalik Buterin氏によって考案され、2015年に正式リリースされました。通貨単位はイーサ(ETH)です。

イーサリアムは仮想通貨ですが、正確にはブロックチェーンの技術を使う様々なアプリケーションを動かすための場所(プラットフォーム)として開発されています。例えば、とある水槽にたくさんのお魚が泳いでいます。たくさんのお魚=アプリケーション・水槽=イーサリアムといった感じです。そのためイーサリアムは色々なプログラムや仕組みの基盤になることが出来るのです。

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 ビットコインとの違い

 イーサリアムはビットコインよりも後に誕生したのでビットコインに無い機能を備えています。そのためにビットコインは『仮想通貨1.0世代』、その他殆どの後発コインは『仮想通貨2.0世代』と呼ばれています。『仮想通貨1.0世代』=ビットコイン決済スピード・格安の送金手数料という通貨としての機能に特化した通貨に対し、『仮想通貨2.0世代』は通貨にプラスの機能や技術で付加価値をつけた通貨のことです。

イーサリアムの付加価値は最大の特徴でもあるスマートコントラクトにあります。

 

 

 スマートコントラクトとは?

その名の通りスマート『賢い』コントラクト『契約』⇒賢い契約

取引情報に加えて契約を自動的に保存・実行してくれるシステムです。

 

具体的な例でAさんがBさんに10万円支払うとします。

ビットコインだと、ブロックチェーンには『AさんがBさんに10万円を送金』という取引記録は残りますが契約までは残りません。これがスマートコントラクトだと『AさんがBさんに10万円を送金』と同時に『AさんがBさんに10万円を送金したら、2017年9月1日にBさんがAさんに借りた3万円を支払う』という契約まで保存・管理することが出来ます。さらには『2017年9月1日にBさんがAさんに3万円支払う』この契約内容を自動的に実行してくれるのです。

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 従来の契約で必要な『書類』も『署名・押印』も『保証人』も要りません。書類を管理・保管してくれる場所も第三者(銀行や証券会社など)も不要です。

契約内容はブロックチェーンに記録されるためビットコインの取引記録と同様、分散型ネットワークによって不特定多数の人の目に触れることにより改ざん・偽造が極めて難しくなります。

・第三者機関(中央管理者)不要による時間・コストの削減

・偽造や改ざんのリスクの低さによる信頼性の高さ

取引と契約を同時に、確実かつ信頼性高く行えるということで所有権の登録や各届出、土地登記など様々な応用が出来るのではないかと注目を集めています。         

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イーサリアムの可能性

イーサリアムには大手企業が続々参入しており、これまでに何度もイーサリアムの価格を上げていきました。

マイクロソフトは2015年にAzureプラットフォームにイーサリアム基盤のブロックチェーン・ツールを導入することを発表

japan.zdnet.com

マイクロソフトJPモルガンインテルなどを含む30の企業がイーサリアムの技術を研究活用するための企業連合(EEA:Enterprises Ethereum Alliance)を結成

⇒後日、この企業連合に三菱UFJ、TRI(トヨタの子会社)も参加 

entethalliance.org

 

凄いぞイーサリアム…!これだけ注目されているのですね。

その一方でイーサリアムと言えば必ずついて来るThe DAO事件イーサリアムクラシックという仮想通貨が存在します。こちらはまたの機会に纏めていこうと思います。